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紅葉の「アート漫遊いちはら」

 2011-12-07
紅葉のトンネル
よく晴れた日曜日。
今年から開催される市のアートイベント
「アート漫遊いちはら」に行ってきました。

移動の足は
最近テレビコマーシャルや雑誌記事等でひそかな人気を呼びつつある
小湊鉄道です。
テツ分満タンな夫が時刻表を見ながら
展示のある駅を目指して行ったり来たりする
完璧な見学用ダイヤを組んでくれたので
朝9時、最寄りの上総村上駅を出発!

混雑小湊

小湊四両

下り列車が到着してびっくり。
な~んと満員御礼のぎゅう詰めに人が乗っているじゃーあーりませんか!
しかも、いつもは1両、多くて2両なのに、今日は4両編成です。
珍しいっ!

車内はトレッキングシューズにストックに
最新鋭のリュックと色とりどりなパーカに身を固めた
中高年のハイキング客で一杯です。
どーにか車内に潜り込んで、ぎっちぎちの混雑に
景色を見る余裕も無し。

もみじの宝物
最初の展示作品
長谷川仁さんによる展示「もみじの宝もの」を見に
上総大久保駅で下車。
「もみじの宝もの」

影二人
黄色い銀杏の葉っぱに混じって
一円玉が落ちているのかと思いましたが…

銀杏の葉
近づいてみるとそれは銀色のボダン電池。
娘が「あっ、これ光ってる!」と発見。
ボタン電池にテープで留められた、赤と黄色の小さなLEDライトが
ほのかに輝いています。
駅舎やホームに散らばっている葉っぱ全てにライトがついていました。

人の乗り降りや吹く風に
かさこそとその位置を変えながら淡く光る
静かな美しさが素晴らしかったです。
きっと日が暮れてからはもっと綺麗に、幻想的に見えることと思いました。

影一人
日だまりのベンチに座り
ほっこりした気分で、次の列車を待ちます。

上総大久保駅
な~んにもないのがかえってほっとする
のどかな田園風景。
線路と、連なる低い山々と
葉を落とした木々の梢が虚空に鋭い線を描き
そして青く底光りする初冬の空。

里見駅
次の作品は、里見駅での食に関するイベント。

さとみ駅弁
ホームの机には、たくさんのお弁当が並んでいます。
ほんの2~3分の間の停車時間に
売り子が弁当いかがっすかーと呼ばわりながら
列車のドアにどーーーっと突進。

500円で、中身は豚キムチ太巻き寿司、とっても美味でした。
昔の駅弁売りの風情を再現したかったとか。
地元の町おこしグループ「喜動房倶楽部」と…

アーティスト
食をテーマに活動するアーティスト
EAT & ART TAROさん(写真左)のコラボレーションです。
里見プラットフォーム2.0

夕方になると
駅舎はバーに早変わりして
作品と連動したハイボールとおつまみセットが
500円で提供されますとのこと。
うーん魅力的!でしたが
ちょっと時間的に遅いので、残念ながら今回はパス。

チェーンソーカービング
チェーンソーを使った木彫
「チェーンソーカービング」の作品も
同時に展示されていました。

小湊踏切
空と、紅色に染まり始めた木々と
何か言いたげな踏切と。
冷たい冬の風が吹き抜けてゆきます。

青い空紅葉
透過光に輝く紅葉の葉。

紅葉1
養老渓谷駅で下車し、少し歩いて
古民家をギャラリーに再生した展示スペース
「アートハウスあそうばらの谷」へ向かいます。

紅葉2
大きな紅葉の木。
深緑から黄色、橙色、そして深紅へと
枝ごとにみごとなハーモニーを見せてくれました。
本当にちょうど良い時に来ました。

紅葉3
燃えるような赤。

紅葉4
小さな流れの上の枝が
午後の低い冬の陽に輝いて。

紅葉5
「アートハウスあそうばらの谷」です。
養老渓谷駅から歩くこと約10分
養老川源流域の橋を渡り
少し谷に向かって降りる静かな佇まい。
アートハウスあそうばらの谷

ここの展示がおもしろかった!
第14回文化庁メディア芸術祭 アート部門優秀賞受賞作家
クワクボリョウタ氏による光のインスタレーション作品。

古民家の玄関を入り
案内に従って、全ての扉を閉め立てた真っ暗な部屋に入ります。
次第に目が闇に慣れて来ると…

広い床に模型の線路が敷かれています。
線路の上を、どうやらNゲージの鉄道模型らしいものがゆっくり動いています。
模型には強いライトが仕込まれており
模型が動くにつれて
線路の周りに無造作に置かれた色々なモノ
茶筅や、鍋敷き、ちゃぶ台、石ころ、ザル、櫛などの影が
白い壁に刻々と映し出されるのです。

単なる日用品の影なのに
模型が動くことによってモノの影の形もみゅわーんとよじれ
模型が近づくとモノの影が大きくなり
遠ざかると小さくなり
何やら眠っていた遠い遠い記憶がかすかに蘇るような
変な懐かしさを感じます。

全部見終えると8分余りなのですが
単なるモノの影にしか過ぎないのにまるで感情があるが如くの
ちょっと不思議でちょっと不気味な
背筋がかすかにぞくっとするような空間構成に
すっかり見とれてしまいました。

この人の作品だったらまた見てみたいです。

紅葉6
帰途、駅までの小径は紅葉のトンネル!
今が盛りでした。
梢を渡る風の音
初冬の風をはらんで低く唸る電線
小湊鉄道の線路が寂寞とした冬の日光を鈍く反射させています。

こどもの電車
養老渓谷駅の線路上に展示されていた、こどもたちの作品です。
指導は前出の長谷川仁さん。
小湊鉄道を使って通学する
沿線の白鳥小学校のこどもたちと一緒に
実際に線路の上を走らせることが出来る列車を作ったんだそうです。
線路の上において
鉄道用の軌道自転車にくっつけ
本物の線路の上を走行させたんだって。
こどもたち、さぞや楽しかっただろうなあ!

市長肝いりのアートイベントでしたが
なかなか良い切り口で
さらにちょうど本州一遅い紅葉の時期にあてたことで人も来て
よかったんじゃないでしょうか。

片田舎な場所ですが
地元に居ながらにしてこのように楽しい作品と出会えたこと
前回のヨコハマトリエンナーレの如く
普段意識しない頭の奥底まで
深く耕されたような、凝りがほぐれたような
不思議な感覚を憶えて帰途につきました。

アート漫遊いちはら




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