虫の報せ???
2011-03-18
3月11日、振り幅の広い横揺れと、その後激しい縦揺れに見舞われました。立っていられずにずるずると膝をついて
リビングの丈夫なテーブルの下に潜り込み
テーブルの上に手を伸ばして慌ててTVをつけました。
本棚の重たい美術書がバタバタ落ち
CDの棚からもガラガラと音を立ててディスクが降って来ます。
あろうことか、壁に留めていなかったCD棚が
揺れに合わせてよちよち歩き出して前に進んで来ます。
食器棚の扉が開いたり閉まったり。
アトリエに積んである陶器の絵の具皿が床に落ちて
がちゃりと割れる音。
熱帯魚の水槽はたっぷんたっぷん大波が立って今にも水が漏れだしそうです。
永い永い数分が経って
揺れは止まったのにまだ身体はゆらりゆらり。
テーブルの下からはい出すと同時に
海に面したコンビナート地帯に居る夫から「無事か?」の短いメールが
携帯に届きました。
「棚から物が落ちた程度で大丈夫」と
こちらからも短いメールを返して、今度は娘の安否を確認。
京葉線沿線の高校に通う娘、この揺れだと電車は停まっています。
帰れるか…と思った所で
定期考査最終日で早く終わったため
市内の友人の所に居るとのメールが入りました。
ひとまず家族の無事を確認して、その辺を片付け
TVの地震情報を見ます。
ここ上総の国は、震度5強を記録していました。
帰宅した娘とTVを見ていたら
「…なんか臭わない?」「ガスっぽいよね。」
今の地震で何らかのガス・油等の漏れがあったのかもしれません。
重化学工業地帯なので、ありうることです。
外に出ると、北西の方向にもくもくと巨大な黒煙が上がっていました。
勢い良く吹き出すオレンジ色の火の手も見えます。
そこは、夫の居る会社の方角です。
市の防災無線で、ガスの臭いが立ちこめているので
火の元には気をつけるようにと放送がありました。
家に戻り、しばらくすると
ボズズズズーーーーーンンン
腹に響く低周波の爆発音。
近隣の石油会社のガスタンクが爆発した音でした。
さらに時間を置いて、何度も爆発音が響きます。
「とぉちゃーーーーん!!!」
夫が巻き込まれていたらどうしよう!
2人で顔を見合わせました。
あれだけの大揺れですから
海沿いの埋め立て地は津波の危険もあります。
不穏な数時間が過ぎて
その日無事に帰宅した夫によれば
自分の居た会社建家の、川を隔てて向こう岸のタンクが爆発したのでした。
買い物に出ました。
いつものスーパーに入ったら、
がらーーーーーん。
ラーメンの棚には何にも残っていません。
たった一個だけ、「UFO」が鎮座しているだけ。
それも見ているうちに、買い求められて行きました。
その他、米、パン、牛乳、卵、トイレットペーパー等
買い置きが利くものはみんな売り切れ。
近隣から送られて来る生鮮食料品はそれほどでもなく
充分に棚にあったのが救いでした。
あの揺れから丁度1週間。
皆様無事に過ごしておられますか。
今となってはですが
ちょうど米が底をつきそうになって
地震のちょっと前に特売品の米を10kg買い求めてありました。
水もペットボトルを一箱買ってありました。
地震の2日前
今日こそは片付けなくちゃならないという気持ちに圧されるように
御殿付きのおひな様をパッパと片付けてありました。
あのままにしていたら、50年近く前のもの、絶対にバラバラに破損していた事でしょう。
ガソリンも直前に満タンにしてあったので
通勤や買い物に困る事もありませんでした。
生協からもたまたまその週は多めに食料品を頼んでありました。
何かの虫の報せだったのでしょうか。
ちなみに
地震のときお邪魔していた娘の友だちいわく
飼っているハムスターが地震の2日前から餌を食べなくなっていたそうです。
ガスタンクの爆発事故も終息し
日々刻々と変わる計画停電に悩まされながらも
ここ上総の国では比較的穏やかに過ごせています。
ガソリンの買い占め・不足だけはもの凄くて
近隣のどこのスタンドでも50台、60台の長い列。
原発の放射線も気になります。
東北地方の酷い有様をTVや新聞で見るにつけ
心が掻きむしられます。
列島に、春が、来ますように…。
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